税理士はAIに仕事を奪われるのか?2019年の現状で考えてみた

税理士 VS AI
税理士 VS AI
税理士

AIの発展により税理士の仕事がなくなると言われるようになってから、今年で早くも5年経ちます。
本当に税理士の仕事がなくなるのか2019年の現状で考えてみました。

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AIの発展

ここ数年におけるAIの発展には目覚ましいものがあります。

家庭では、Amazon EchoやGoogle Homeに代表されるような、スマートスピーカーを持っている人は少なくないと思います。

またビジネスの世界においてもAIが使われることが増えています。
農業においては、野菜の出荷時の分別などは人間の目ではなく、AIが分別するようになってきています。
飲食店の受付も人ではなく、pepperがやったりしています。

囲碁や将棋に関しては、もう人間はAIに勝てません。

このように、さまざまな業界でAIが導入されており、一定の成果をあげています。

しかし、共通するのはどの分野もまだまだ過渡期だということです。

スマートスピーカーを持っていても、生活に活用できている人は少ないと思います。(私もその一部です)
ビジネスの世界も、完全にAIに任せて自動化しているかというとそうではなく、AIを使う人が必要です。

AIを活用できるかどうかは、結局のところ人次第です。

 

税理士業における現状

税理士業界は、AIの発達により無くなる仕事の上位にあげられています。
果たして、本当に仕事がなくなるのでしょうか?

税理士業界でのAIといえば、クラウド会計に代表するような仕訳の自動化などです。

「インターネットバンキングやクレジットカードのデータを連携させることで、AIが自動的に仕訳を提案してくれて、簿記や会計の知識のない人でも決算書類を作成できる」というのが触れ込みです。

私自身も触れ込みに危機感を覚え、この1年間「マネーフォワードクラウド会計」を導入して使ってみました。

使ってみると、確かに簿記や会計の知識がない人でも決算書っぽいもの(ぽいものです)ができると思いました。
なぜぽいものかと言うと、知識のある人が見たら明らかにおかしいものでも警告なくできてしまうからです。

私が見たことがある決算書ですと、マイナス数値の資産(固定資産)の勘定科目が計上されていたことがあります。

※貸倒引当金や純資産科目は除きます。

その他には、実際の通帳の残高と決算書の残高が全然違っていたこともあります。
これらは簿記の知識が少しでもある人が見ればありえないことだとわかります。
本当にAIが決算書の作成を手伝ってくれるのであれば、これらのことに対しての警告や訂正を行ってくれるはずです。

結局、簿記や会計の知識がなければ正しい決算書はできないのが今の現状です。

このような現状では、税理士の仕事がAIに奪われるのはまだまだ先だと言えます。

 

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どういう方向性で仕事をするか大切

クラウド会計の発達により、記帳代行などの単純作業は減ってますし、これからも減っていくでしょう。
また、記帳代行の単価自体も下がっていっています。

そんな流れの中、記帳代行で収益をあげようとすると、安い賃金で人を雇って大量に仕事を受けないといけません。
私みたいにひとり税理でやろうと思っている人にとっては不可能です。

このように、会計事務所が記帳代行と税務代理だけで収益をあげられる時代は終わっていきます。
そうなると会計事務所として顧問先に対して何を提供できるかが求められます。

これからの税理士は、本当に価値のあるものを提供できる人たちが必要とされていきますし、私もそうなれるように一層続けていきたいと思います。

 


□編集後記□
花粉と黄砂と気温変化で、なんだか体調が良くないです。
近々、健康診断に行こうと思っています。

□読んだ本□
会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語
会計がどのような歴史の中から発展していったのか、初心者にもわかりやすく解説した本です。
すごく読みやすいのでおすすめです。

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