税理士試験の合格発表の時期になると、定期的に話題となる話があります。
それは、「税理士になるための方法として5科目合格と大学院どちらが良いか?」
ということです。
このことについて、私の個人的に思ったことを書こうと思います。
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税理士になるための方法、5科目合格と大学院
税理士になるための方法は、実は何通りもあります。
その中のひとつが、税理士試験で5科目合格するという方法です。
税理士になるための方法として1番周知されているであろう方法は、この5科目合格でしょう。
日本税理士会連合会が発行している、税理士を目指している方向けの冊子にも次のページがあります。
税理士になるために、税理士試験の5科目合格を目指すのが主流なのは今も昔も変わりません。
また、次のグラフは平成26年のデータではありますが、どのように税理士となったかのアンケート結果です。
このうち「試験合格」が45.9%の割合となっており、約半数近くを占めています。
ただし、この中には5科目合格者以外にも、一部科目免除制度を利用した試験合格者も含まれていると思われます。
一部科目免除とは、簡単に言うと大学院へ2年間通い、論文を提出することにより税法または会計科目の一部を免除されると言う制度です。
この制度を利用することで、税理士試験の会計科目2科目と税法科目1科目の合計3科目を合格して一部科目免除を受ければ税理士になることができます。
実はここ数年、5科目合格者よりも一部科目免除制度を利用した試験合格者が増えているというデータもあるようです。
5科目合格と大学院どちらが楽なのか?
税理士になるための制度が複数あるため、よくネットなどで5科目合格と大学院のどちら良いかという論争になったりします。
一部科目免除制度を利用する場合は税理士試験は3科目合格で済みますので、5科目合格者の中には「大学院へ行った方が簡単なのではないか」というイメージがある人もいるようです。
また、昔は大学院へ4年間行くことで、会計科目と税法科目の全科目が免除されるという時代がありました。
税理士試験を全く受験しなくても税理士になれたのですから、一部科目免除制度自体をよく思っていない方々も一定数いらっしゃるのも事実です。
これと同様に、公認会計士や弁護士であったり、税務署などで一定の年数以上勤務すれば税理士登録できる制度などもいろいろ議論されたりします。
どの方法が一番楽なのかは、全ての方法を経験したことがある人がいない以上永遠に解決しない謎ではありますが、一部科目免除制度を利用して税理士になる方が増えているのは事実です。
私の周りでも、若い方は5科目合格者よりも大学院を利用した方の方が多い印象です。
私自身の感想ですが、税理士になるには5科目合格よりは大学院を利用した方が確実性があると思います。
もしも私が大学院を利用していれば、5年間で税理士になれた可能性が高いですが実際は8年かかっています。
ただし、大学院を選んだ方が良かったと後悔しているかというと、そうでもありません。
私の場合仕事をしながら大学院に通うことは不可能でしたし、結果的に税理士資格を得て独立している今があるので満足しています。
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税理士という資格は目的ではなく人生の手段
税理士にどうやってなるかについては、複数の選択肢がある以上これからも議論されていくでしょう。
ただ本当は、「税理士になる方法」や、「税理士という資格自体」もただの人生の一部分に過ぎないのではないでしょうか?
人生の中で、「税理士になる」ということは人生を豊かにするうえでの手段であって人生の目的ではないはずです。
誰もが、幸せな人生を送りたいと思っているはずで、その人生の中の一部分の仕事というところで税理士という職業を選ぶわけです。
ですから、どういう選択が最良なのかは、自分のこれからの人生をどう生きるかによるでしょう。
(単純な5科目合格と大学院のどちらが良いかの比較については、他にまとめられている方が多くいらっしゃいますので、その方達に任せます)
その税理士になるための手段のうち、5科目合格というのにこだわるのであればこだわれば良いですし、少しでも早く確実に税理士になりたいというのであれば、試験免除という方法を選ぶのもアリだということです。
どこをどうこだわるかは自由ですし、その人の価値観によります。
制度として税理士になるための方法が複数ある以上、自分に合った方法で確実に税理士になれる方法を選択するのは当然のことですから、それに対して自分以外の意見を否定するのは良いことではありません。
どのように税理士になったかは関係なく、税理士という職業を選択したもの同士でお互いの意見を尊重し合い、協力しあえるような関係性を築くことの大事です。
□編集後記□
今日のクリスマスイブは、家族3人でチキンを食べたりケーキを食べたりしました。
若い時はクリスマスディナーを食べに行ったりライトアップを見に行ったりしましたが、最近は家族でゆっくり過ごすのが一番だと感じています。
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