税理士試験が終わったら読んで欲しい3つの本

オススメ本
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税理士試験の勉強中は、なかなか本を読む時間がありません。
特に税法を勉強している人は、本を読んでいる時間があれば暗記をした方が良いと思うでしょう。
実際に私もそうでした。
今回は、税理士試験受験生に試験が終わったら読んで欲しい本を紹介します。

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税理士試験の勉強

今日はGW明けの最初の連休です。
税理士試験を勉強されている方は、これから毎週答練なのでツラくなっていく時期です。
しかし、これを乗り切れば合格する実力が付きますので、諦めずに頑張ってください。

税理士試験の勉強は当然ですが、税理士試験に合格するための勉強です。
「税理士試験に合格するのが目的なんだから、当たり前のことを言うなよ」と思われるかもしれませんが、これはとても重要なことです。

何を言いたいのかというと、会計や税法を本質的に理解するための勉強ではないということです。

例えば、法人税法は範囲が膨大なので、法人税法の成り立ちや法律ができた背景などはほとんど学習しません。
受験予備校などが教えるのは、あくまでも「税理士試験で高得点を取るための方法」です。
これでは、会計や税法を本質的に理解することはできません。

もちろん、税理士になるのが目的なので、税理士試験に合格するための勉強をするのは大事なことです。
けれど、会計や税法の成り立ちや法律ができた背景を学べばより本質的に理解をすることができます。

ですので、私は税理士試験が終わったら、会計や税法の成り立ちや法律ができた背景を学ぶことをオススメします。

 

3つのオススメ本

会計や税法を税理士試験以外で学ぶとしても、専門書は難しくて読むのが嫌になる人も多いと思います。
(専門書が好きな方は専門書で良いと思います)

私がオススメする本は次の3つです。

  1. 会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語
  2. 教養としての「税法」入門
  3. 教養としての「所得税法」入門

会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語

目次
  • 第1部 簿記と会社の誕生
    「3枚の絵画」
    15世紀イタリア(銀行革命、簿記革命)
    17世紀オランダ(会社革命)
  • 第2部 財務会計の歴史
    「3つの発明」
    19世紀イギリス(利益革命)
    20世紀アメリカ(投資家革命)
    21世紀グローバル(国際革命)
  • 第3部 管理会計とファイナンス
    「3つの名曲」
    19世紀アメリカ(標準革命)
    20世紀アメリカ(管理革命)
    21世紀アメリカ(価値革命)

会計は法律ではなくて商慣習が発達したものです。
そして時代のニーズとともに変化しています。

会計がどのようにできて、どのように発展していったかを時代の変遷とともに解説しています。
例えば、減価償却費がなぜできたかなどの歴史の背景を知ることができます。

会計の発展には誰もが知っている意外な人物が関わっています。
こういったことは、簿記を学習していく上では誰も教えてれません。

ぜひ、簿記論や財務諸表論を勉強している人に読んでほしい1冊です。

難しい専門用語が出てこないので、会計の知識が全くない人にもオススメです。

 

教養としての「税法」入門

目次
  • 序章 巨額の課税は税法で決まる―武富士事件(1300億円の贈与税等が取り消された判決)
  • 第1章 税法の歴史とは?
  • 第2章 税法の重要判決にはどのようなものがあるのか?
  • 第3章 税法とはそもそも何か?
  • 第4章 税法の基本原則を知ろう
  • 第5章 税法の解釈とは?
  • 第6章 税法の制度を押さえよう
  • 第7章 不服申立て・税務訴訟とは?

税法の歴史や、他の国の税法はどのような制度なのかなど、税法という法律をわかりやすく解説しています。
また、武富士事件などの多くの判例を紹介することで、税法の考え方を知ることができます。

税務実務をやられている方はわかると思いますが、実務上は通達に従って処理をすることが多いと思います。
しかし、本来であれば通達は法律ではないのでそれに従う根拠はありません。

税理士は、
「条文から法律を読み解き事例に当てはめ実務を行うべきだ」
という法律家としての税理士のあり方も考えさせられます。

税理士試験の勉強では、税務訴訟などの判例を扱うことがないので、税法を勉強されている方にぜひ読んでいただきたいです。

「教養としての」とありますが、条文や判決文が多く使われているので、完全な税法初心者は少し読みづらいかもしれません。

 

教養としての「所得税法」入門

目次
  • 序 章 48億円の債務免除について源泉徴収しなければならないのか?
    ―最高裁平成27年判決
  • 第1章 どのようにして所得税は計算されるのか?
    ―所得税の全体像
  • 第2章 所得税法の歴史をひも解く
    ―日本に誕生した所得税の移り変わり
  • 第3章 所得とは何を指すのか?
    ―所得概念についての考え方
  • 第4章 個人の所得か? 家族の所得か?
    ―課税単位と人的帰属
  • 第5章 事業所得か? 一時所得か? 雑所得か?
    ―10種類の所得区分とその仕組み
  • 第6章 所得はどの年に課税されるのか?
    ―権利確定主義という考え方
  • 第7章 基礎控除、配偶者控除、医療費控除など
    ―所得からさらに差し引ける所得控除

教養としての「税法」入門の続編です。
今回は税法のうち、所得税法をさらに掘り下げています。

戦後のシャウプ勧告から所得税法がどのように作られていったかなどの所得税法の成り立ちから、他国の所得税制度も知ることができます。

所得税法はなぜ10種所得に分けられるのかや、それが今の時代にあっているのかなど、考えさせられることも多いです。

なお、所得税法がテーマなので、措置法の規定は扱っていません。

また、続編として書かれている部分があるので、先に教養としての「税法」入門を読むことをオススメします。

 

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まとめ

以上が、「税理士試験が終わったら読んで欲しい3つの本」です。

税理士試験の勉強はどうしても点数を取るための勉強になってしまい、会計や税法の本質を学ぶことはできません。
税理士受験生の方は、試験勉強では得られない知識を補うため、これらの本を読むことをオススメします。

読めばきっと、会計や税法がもっと好きになり、実務や税理士試験にも役立つことは間違いなしです。

 


□編集後記□
今日は暑くなるとは聞いていましたが、まさかの30度超えでした。
そんな中、車を洗車機に入れましたが、洗車している間エンジンを止めて車内にいるのは地獄でした。
今年の夏もきっと暑くなるんでしょうね。

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細野祐史岐阜の税理士
1986年5月30日生まれ/岐阜県羽島市の細野祐史税理士事務所所長//マネーフォワードクラウド公認メンバー/freee認定アドバイザー/Macの使える税理士/テニス・バスケ・スノーボード好き/ブログ不定期更新