日本の税金は難しすぎる

税理士

多くの人にとって、税金というものは難しいものです。

それは、「税理士」という税金を扱う職業の私でさえ例外ではありません。
特に日本の税金は複雑過ぎると言われています。

日本の税金が難しいと感じる理由と、どうすれば税金について理解できるかまとめました。

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日本の税制が難しいと感じる理由

  1. 税の種類が多い
    税金には多くの種類があります。
    身近なものでも、所得税、住民税、法人税、消費税、相続税など、多様な税が存在し、それぞれに異なる計算方法や控除が設けられています。
    また、それぞれの税金は、目的が違いますので、同じ事実でも、全く取り扱いが異なることがあります。
    このように、一つの税金だけでなく、複数の税について理解する必要がありますので、全体像を把握するのが難しくなります。
  2. 税率や控除の仕組みが複雑
    税率は所得の額や種類によって異なり、累進課税などの制度がさらに複雑さを加えます。
    例えば、所得税は累進税率であり、所得が増えるほど税率も上がります。
    それに対して法人税の税率は基本的に定率ですので、所得によって税率は変わりません。
    (ただし、中小企業などは特例により、一定の所得までは低い税率が適用されます)
    また、さまざまな控除(扶養控除、医療費控除、住宅ローン控除など)が存在し、それぞれの適用条件を理解するのは簡単ではありません。
  3. 頻繁な税制改正
    毎年のように税制改正が行われ、控除の額や内容が変更されることがあります。
    特に、社会情勢や経済政策によって改正が加速することがあり、最新のルールを把握するのが困難です。
    また、選挙対策などで税制改正が利用されることもありますので、2024年の定額減税のように、複雑な税制が突然導入されることがあります。
  4. 専門用語が多い
    税制には、専門的な用語や計算方法が多く使われており、初めて触れる人には分かりにくいことが多いです。
    「青色申告」「雑所得」「配偶者控除」などの用語が理解しにくい場合もあります。
    また、その意味を正確に理解しないと、間違った取り扱いをしてしまうこともあります。
  5. 個別事情に応じた対応が必要
    同じ所得でも、職業や家庭の状況によって適用される控除や税金の計算が異なります。
    例えば、自営業者やフリーランスは事業所得に基づく申告が必要であり、給与所得者のように年末調整だけでは済みません。

税制を理解しやすくするための対策

  1. 基本的な税の種類を学ぶ
    理解するには、当然ながら学ぶことが必要です。
    まずは主要な税の種類(所得税、住民税、消費税など)について、それぞれの基本的な仕組みを学ぶことが大切です。
    初歩的な理解があるだけでも、複雑な部分が少しずつ解けていきます。
  2. 会計ソフトや申告支援ツールの活用
    現在、多くの会計ソフトや確定申告支援ツールが提供されています。
    これらを活用することで、税額計算や必要な書類作成が自動化され、税制の理解を補助してくれます。
    特に最近のクラウド会計の発展は目覚ましいものがあり、また、日々進化していますので、利用したことがない人は利用してみたほうが良いでしょう。
  3. 無料のセミナーやオンライン講座の受講
    税理士や税務署が提供する無料のセミナーやオンライン講座は、税制の基礎を学ぶ良い機会です。
    初心者向けの内容からスタートできるため、少しずつ理解を深めることができます。
  4. 専門家への相談
    考えてもわからない場合は、是非、税理士などの専門家に依頼してほしいです。
    税理士に相談することで、個別の状況に応じたアドバイスを受けることができます。
    特に複雑な税務が関わる場合は、専門家に依頼することで時間と労力の節約になります。
  5. 身近な税制改正情報を定期的に確認
    国税庁のホームページやニュースで、最新の税制改正情報を定期的に確認することで、変更点に対応しやすくなります。

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まとめ

日本の税制は確かに難解ですが、少しずつ知識を積み重ねることで理解しやすくなります。
また、最新のツールや専門家の力を借りることで、難しい部分をクリアすることも可能です。
無理にすべてを理解しようとせず、必要な部分から学んでいくことが大切です。
最終的には、ひとりで解決しようとせず、是非、専門家に依頼してみてください。

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