クラウド会計を導入すれば、自動的に経理が効率化するわけではない！

クラウド会計を導入すれば経理が効率化するというイメージがあります。
実はこれは間違いで、クラウド会計を導入すれば経理が効率化するのではなく、経理を効率化するためにクラウド会計を導入するのが正解です。
経理の効率化のためのクラウド会計の導入についてまとめました。

クラウド会計のイメージ

クラウド会計は、導入するとAIが自動的に仕訳を入力してくれ、自動的に経理が効率化するようなイメージがあります。
クラウド会計ソフト会社も、そういったイメージで宣伝しています。

しかし、導入されている方はご存知だと思いますが、全くそんなことはありません。
逆にクラウド会計ソフトを導入したことにより業務が増えてしまうということがよくあります。

これは、クラウド会計は単独で導入しただけでは意味がなく、他のサービスと組み合わせることによって真価を発揮するという性質によるものです。

クラウド会計を導入して経理を効率化するには、事前準備が必要でその事前準備をが何よりも大切です。

クラウド会計を使って経理を効率化するには、次の事前準備が必要です。

クラウド会計では、銀行やクレジットカードからのデータを取り込み、仕訳を作成してくれる機能があります。
この機能を活用することがクラウド会計を導入することの目的と言っても過言ではありません。

ですので、クラウド会計を導入するならインターネットバンキングの契約は必須と言えます。

ただし、インターネットバンキングを契約すると月額料金が発生する銀行が多いです。
特に法人の場合は月額3,000円以上かかる銀行も存在します。
年間36,000円の負担と考えるとかなり大きいです。

そういった場合は、月額料金がかからないネット銀行を使うという手もあります。

クラウド会計を導入したとしても、現金での支払いが多いと意味がありません。
現金での支払いはそのままではクラウド会計に連動させることができませんので、データ化する手間が必要となります。

領収書をスキャナーで取り込んでデータ化する方法もありますが、取り込む時間がかかることと、正確性に問題があるためあまりオススメできません。

ですので、現金での支払いを無くしてクレジットカードなどで支払いをするようにするのが一番です。

どうしても現金での支払いが無くならない場合は、そのまま会計ソフトに入力するのではなく、Excelで入力して会計ソフトに取り込むなどの工夫をすることオススメします。

クラウド会計の場合は、なるべく現金支払いを無くしてクレジットカードなどで支払いをすべきということはお話をしましたが、個人事業の方は、事業用のクレジットカードでプライベートの支払いをしないことが大事です。

プライベートの支払いが混ざってしまうと、支払いを事業用とプライベート用とで分けるという手間が発生してしまいます。

ただ、これに関してはクラウド会計を導入するしない関係なく、個人事業を行っていくうえで注意すべきことではあります。

通帳と支払い関係の入力の他に、売上をどうやって入力するかを考える必要があります。

レジを使う商売であれば、Airレジやユビレジなどを使えばクラウド会計ソフトと連携できますし、クレジットカードの料金決済サービスもSquareなど、クラウド会計と連携できるものが多くあります。

また、毎月請求書を作成する業種であれば、マネーフォワードクラウド会計を使っている場合はマネーフォワードクラウド請求書を使えば会計と連携できますし、freeeを使っている場合は、会計freeeに請求書を発行する機能があります。

このように、クラウド会計ソフトとの連携を想定して業務ソフトを選ぶことも重要になります。

クラウド会計ソフトを導入することが経理の効率化に繋がるわけではなく、経理の効率化をするための手段としてクラウド会計ソフトを導入するという流れとなります。

事前準備が終わっていないのに、クラウド会計ソフトを先行して導入してしまうと、かえってつまずく可能性があります。
ですので、クラウドの効率ソフトを導入するのは上記の事前準備をすべて済ましてからでも遅くはありません。

また、どうしてもインターネットバンキングは契約したくない場合や、クレジットカード支払いはしたくない方もいらっしゃると思います。
そういった場合は、今までどおりのインストール型会計ソフトでも良いでしょう。

ただし、これからの世の中はキャッシュレスの方向に向かっています。
経営を行っていく上では、中小企業も世の中の流れに乗っていかざるを得ません。
キャッシュレスに慣れるという意味でも、クラウド会計を導入するということはオススメします。

□編集後記□
昨日は午前中に保育園の見学に行きました。
少人数のアットホームな雰囲気か、大人数の元気な雰囲気化悩むところです。