会計事務所にとって切っては切れないものとして「会計ソフト」があります。
その中でもここ数年は「クラウド会計」を使われている人が増えてきています。
クラウド会計って実際のところどうなのかを解説します。
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クラウド会計とは
クラウド会計って最近よく耳にすることが増えたと思います。
では、どういうものをクラウド会計というのでしょうか?
そもそもクラウドと言うのは日本語に直訳すると雲ですが、この場合のクラウドは、
「データを個々のパソコンに保存するのではなく、インターネット上のサーバーに保存する」
という意味です。
要するにクラウド会計とは、
「データがインターネット上のサーバーに保存されている会計ソフト」
ということです。
ソフトをパソコンにインストールするのではなく、ブラウザ(インターネットエクスプローラやグーグルクロームなど)を使って操作します。
ちなみに、有名なクラウド会計ソフトは
「freee」、「マネーフォワードクラウド会計」、「弥生会計オンライン」
などです。
この他にも各社がいろいろなクラウド会計ソフトを販売しています。
ちなみに私の勤務する会計事務所では、「マネーフォワードクラウド会計」を使用しています。
私は独立したらfreeeとの併用を考えています。
クラウド会計のメリット・デメリット
クラウド会計はメリットがありますが、デメリットもあります。
クラウド会計のメリット
クラウド会計のメリットは次のものがあります。
- 仕訳の自動連携機能が便利
- データがインターネット上に保存されるのでどのパソコンでも使うことができる
- インストールや更新に時間がかからない
- Macでも使える
- インポートやエクスポート機能が豊富
特に一番便利なのは、仕訳の自動連携機能です。
これを目的にクラウド会計を導入するといっても過言ではありません。
クラウド会計では、クレジットカードの明細や、インターネットバンキングと連携することによって明細を取り込んで仕訳を作成できます。
明細の内容によって、自動的に勘定科目も提案してくれます。
始めは間違っている場合が多いですが、使えば使うほど学習していきます。
この機能は、実はインストール型の会計ソフトにもあるのですが、使いにくい場合が多いです。
通帳などを見ながら入力するのに比べると、かなりの時間削減になります。
クラウド会計のデメリット
クラウド会計のデメリットは次のものがあります。
- インターネットに繋がっているパソコンじゃないと操作できない
- インストール型のソフトに比べるとレスポンスが遅い
- 入力方法が独特なため、従来の会計ソフトに慣れている人は操作しにくい
- 月額制なので、買い切り型よりも費用がかかる場合がある
どのパソコンでも使えるのですが、インターネットに繋がっている環境じゃないと使用できないのはデメリットです。
ただ、これに関してはセキュリティーの問題はありますが、公衆無線LANやスマホのテザリング等を使用すれば解決できます。
また、会計ソフトに慣れている人からすると入力方法が独特なので操作しにくと思いますが、これも慣れや入力方法を工夫することで解決できます。
私は、現金出納帳などはエクセルで作成し、インポート機能を使用しています。
費用に関してはいろいろな事例があるので一概には言えませんが、複数の事業所で導入する場合は買い切り型のソフトの方が安くなる場合が多いです。
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準備をしっかりすれば経理が楽になる
私自身1年間くらいマネーフォワードクラウド会計を使用してきました。
そこで感じたのは、
「クラウド会計をうまく活用するには準備が必要」
だということです。
- 預金の自動連携機能を活用するためにインターネットバンキングの契約をする
- クレジットカードの連携機能を活用するために現金決済を極力減ら
- 現金出納帳はエクセルからのインポートを活用する。
こういった準備をすれば、確実に会計ソフトの入力時間は減らせます。
「クラウド会計を導入すれば業務の効率化に繋がる」
のではなく、
「準備をしっかりしてクラウド会計を導入すれば業務の効率化に繋がる」
が正解です。
これからクラウド会計の導入を検討されている人は、ぜひ参考にしてください。
□編集後記□
今日は税理士証票の交付式でした。
名古屋税理士会の同期は約20人。
1人を除き、他の全員が所属税理士や社員税理士としての登録でした。
この中にひとり税理士として独立を考えている人は私以外に何人いるのでしょうか。
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